現代人はクルマに乗ることが当たり前になっており、自動車免許を持っていないと変人扱いされてしまいます。しかし、公共交通が不便な地方はともかく、大都市圏ではクルマがなくてもそんなに不便はしません。それでも、都市近郊でも高速道路が整備されますと、電車などの利用者が減少する傾向が見られます。もし、大人から子供まで一人にクルマ一台の時代が来ますと、交通機関は航空機と新幹線ぐらいしか残らないのではないかと思われます。
しかし、そのような状況になるのは明らかに好ましくありません。クルマが一人一台になると、今の道路容量では捌き切れなくなり、日本全体が交通渋滞してしまい、経済活動が麻痺してしまうからです。それでなくても、日本は明治初年まで「道路」と言えるものが一本もありませんでしたから、道路事情は未だに貧弱です。諸外国に比べて交通事故が多いのもそのためです。しかもクルマの排ガスは大気汚染の原因になります。電気自動車などのエコカーが導入されますとそれは解消されるでしょうが、渋滞の問題は解消しません。
このように、クルマは便利な乗り物なのですが、増えすぎるとさまざまな問題が出てくる諸刃の剣でもあります。特に、日本のような国土条件におきましては、クルマの便利さは別に公共交通があってのものであることを、ドライバーの皆さんには理解してもらう必要があります。